最近のマーケットに退屈な瞬間はない。UBSによるクレディ・スイス買収に関する最新のニュースは、新しい取引週を迎える投資家に多くの考える材料を与えている。UBSがクレディ・スイスを(32億ドルで)買収し、スイス国立銀行が最大1000億スイスフランの融資を約束するという発表は、金融市場の不安レベルを下げる効果はあるかもしれないが、それは一時的なものかもしれない。つまり、今回のUBSとクレディ・スイスのニュースは、単独で見れば、銀行の安定性と伝染リスクの軽減という点ではポジティブな展開だが、「では次はどうなるのか」という疑問が、市場の浮揚感を抑えている。特に、次のFOMC金利決定(今週23日木曜日、米国時間)が目前に迫っている。
米国先物の上昇もアジア市場を動かすには至らず、月曜日のASX200、ハンセン、日経平均はマイナス圏で取引された。オーストラリアでは、最近の金の堅調な動きに後押しされ、資源株が市場で好パフォーマンスを見せた。貴金属は、世界的な銀行セクターの不透明感から安全資産としての地位を享受しており、アジア市場の時間帯には1975米ドル前後で取引されていた。金融セクターの脆弱性の範囲に対する市場の懐疑的な見方が続けば、貴金属は間もなく2000米ドルの扉を叩くことになるかもしれない。しかし、今週のFOMCが米金利に関してどのような行動を取るかどうかに大きく左右される。
金価格急騰のもう1つの受益者はオージードルであり、オージードルはここ数日、0.67米ドルレベルを奪回する途中、いくつかの形を見出している。アジア取引時間中、豪ドル米ドルはセッション高値(0.6730)から後退し、0.67米ドルを割り込んだ。豪ドル相場が0.67米ドル近辺で底堅く推移するかどうかが、0.6730の中間レジスタンスレベルを超えてさらに上昇できるかどうかを判断するカギとなりそうだ。
全体として、トレーダーはシステミックな銀行問題がさらに拡大する兆候を警戒しており、このため市場のリスク許容度は落ち着いている。そのため、今回のUBSとクレディ・スイスのニュースは歓迎すべき展開であり、買収が行われないという代替シナリオよりはましだと見ることができるが、大手銀行が財務上のトラブルに見舞われる事例が他にあるとすれば、次にどのような事例が発生するかは不透明であり、この不確実性がトレーダーをハラハラさせている。
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