水曜日のアジア市場で起こった荒波を振り返ってみよう。控えめに言っても混迷を極めた。トレーダーたちは、何が何だかわからず頭を悩ませていた。米国の企業決算は良かったが、良くはなかった。中国のデータはかなり堅調だったが、鉱工業生産と固定資産投資の数字にはいくつかミスがあった。そして忘れてはならないのが、部屋の中の象、つまり誰もが口にしている景気後退の可能性だ。景気後退は今年訪れるのか、それとも訪れないのか?それが100万ドルの問題だ。
不安はあるものの、明るい兆しもある。これまでのところ、企業業績はバラ色の絵を描いている。これはトレーダーに、経済が不況の嵐を乗り切れるという自信を与えている。中国のGDPは4.5%で、目標の5%に近づいている。内需がもう少し上向けば、今年後半のGDPは5%以上になる可能性がある。
しかし、迫り来る景気後退についてはどうだろう?米連邦公開市場委員会(FOMC)は、景気後退が今年訪れる可能性があると警告している。しかし、VIX(CBOEのボラティリティ指数)の最近のパフォーマンスを見る限り、金融市場は景気後退そのものがもたらす広範な経済的影響よりも、景気縮小が金利引き下げにどのような意味を持つかに注目しているようだ。つまり、今のところ、景気後退懸念は後回しにされているようだ。
そんな中、興味深い動きが見られる。米ドルが下落し、国債利回りが低下している。一方、WTI原油価格は1バレルあたり80米ドルのハンドルにしがみついており、中国のデータは現在の抵抗レベルを超えて上昇するのに十分な説得力を持っていない。
ユーロ、ポンド、豪ドルについても忘れてはならない。FRBは5月にも利上げを行うという話もあるが、5月以降の見通しは定かではない。これが米ドルの上昇を抑制している。しかし、今週発表されたRBA議事録は、中央銀行が利上げを継続する意欲を示している。これは、利回り期待の観点から豪ドルの支援材料となっている。
今週後半には、英国とユーロ圏で重要なデータが発表される。トレーダーはこれをもとに、BOEとECBそれぞれの金利見通しを見極めるだろう。しかし、今のところ、市場心理の主役は企業業績になりそうだ。トレーダーは、3月の銀行危機から派生した根本的な弱点を探すために、決算に目を通すだろう。気を引き締めて、面白い展開になりそうだ!
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