今週の世界の株式市場は、おそらくコアPCE価格指数(PCE Price Index)が示すインフレの軌跡を期待して、暫定的な動きとなっている。金曜日に発表されるコアPCE価格指数は、1月の物価上昇率が前月比0.2%から0.4%に上昇すると予想されている。FRB(米連邦準備制度理事会)がこのインフレ指標を特に注視していることは周知の事実であり、物価が上昇すれば、利下げサイクルを開始するにはまだ時期尚早であるという主張に重みが増すことになる。
コアPCE価格指数に先立ち、投資家は最新の米GDP統計(米国時間水曜日に発表予定)も待っている。つまり、コアPCE価格指数の数値とGDPデータの間には、金利見通しを形成し、おそらく変化させる可能性のある議題が今後数日間で十分にある。
原油は夜間に上昇に転じ、WTIは前日比1.6%高の1バレル=78.52ドルとなった。イスラエルとハマスの紛争が続いていることから、リスクプレミアムが価格に上乗せされたことも原油高につながった。原油が高水準で長期的に推移した場合、インフレに影響を及ぼす可能性があることから、中央銀行は原油価格の上昇に神経をとがらせている。
日本のコアCPIが予想をやや上回ったことで、円は対米ドルで上昇したが、DXY(ドルインデックス)は、国債利回りが安定していることから、103.80水準でほぼ堅調に推移した。米10年物国債利回りは4.3%台で推移しており、金曜のコアPCE価格指数が予想を上回れば、さらに上昇する可能性がある。
持続的な米ドル買いの流れは、金価格の上昇を事実上制限している。水曜日のアジア取引時間中、イエローメタルは2030ドル台で取引され、2024ドルのサポートを上回り、2039ドルのレジスタンスを下回った。当分の間、金はレンジにとどまっているように見えるが、貴金属は安全資産買いの上昇から利益を得るのに十分な位置にあるように見える。長期的には、金が2kドル台を維持することができれば、FRBが緩和政策に転換する可能性があり、その恩恵を受けることができる。
今週は米国のデータ以外に、中国の製造業および非製造業PMIが金曜日に発表される。製造業PMIは50を下回ると予想され(50を下回る数値は縮小を意味する)、非製造業PMIは50.9と、前回の50.7をわずかに上回る数値になると予想されている。中国当局はここ数週間、景気刺激策(RRRや5年物LPR金利の引き下げなど)を強化する措置を講じているが、外国人投資家の中国資産への比重は依然として低く、1月の対中直接投資(FDI)は11%減少した。
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