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コアPCEを控えて金利見通しはさらに変化しやすい

2024年1月24日

FRBが第1四半期に利下げを実施する見込みが薄れたことが、1月中の米ドルと債券利回りの下支えとなっている。2024年に入ってからの米国のデータ発表は、予想を上回るどころか、むしろ下回る傾向にあり、その反応は3月のFOMCでの利下げの可能性から大きく遠ざかっている。3月にFRBが金融緩和を実施する可能性がまったくないわけではないが、その可能性は年初の水準からは遠ざかっている。

今週は、FRBの金利見通しに再び変化をもたらす可能性のある2つの重要なデータがある。どちらか、あるいは両方の発表が予想を上回る結果となった場合、その後の金融政策への期待がさらに後退することで、2024年にこれまで見られた米ドルと国債利回りのリトレースメントがより強固なものとなる可能性がある。

これらのデータ発表のほかに、トレーダーは日銀とECBの会合にも注目している。日銀が超緩和政策からいつ脱却し始めるかという期待が先送りされたため、今年に入ってから円は米ドルに対して苦戦している。一方、ECBは木曜日に会合を開き、基準金利を4.5%に据え置くと予想されている。ここ数週間、FOMCとECBの中央銀行幹部は、早期利下げに対する市場の期待に反発しており、ECB総裁の発言を聞いてもこの傾向は続くかもしれない。

金相場は、堅調に推移するグリーンバックと債券利回りの上昇に直面し、落ち着いた値動きとなっている。水曜日のアジア市場では、1オンスあたり2026ドルで取引されていた。貴金属が2050ドルの大台とその先を目指すには、GDPとコアPCE価格指数の数値という形で、より軟調な米経済指標に頼ることになりそうだ。逆に、米国のマクロ経済指標が引き続き強ければ、金は心理的な2000ドルの水準に逆戻りする可能性がある。

その他、今週はリスクプレミアムが価格に注入され、原油は上昇している。中東やロシアとウクライナの紛争が続いているため、潜在的な供給途絶が懸念されており、WTIは現在74~75ドルのレンジで推移している。

米国の決算シーズンは続いており、ヒット・アンド・ハズレはいくつかあるものの、今のところ市場の信頼感を脅かすようなものはない。大手ハイテク企業が2023年第4四半期の決算で再び成果を上げれば、S&P500が最高値を更新した上昇を下支えする可能性がある。しかし、市場は依然として金利情勢に非常に敏感であるため、マクロ指標が金融政策見通しをさらに変化させた場合、株式は反落する可能性がある。そのため、今週は米国のGDPとインフレ指標(コアPCE価格指数)に注目が集まっている。

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