マーケットニュース

キング・ドル、通貨市場で君臨し続ける

2025年1月2日

2025年の金融市場は、連休を挟んでの取引開始となった。2024年の米国株は好調で、S&P500種指数は年間23%の上昇を記録した。しかし、ウォール街は今年最後の取引日にS&P500種指数が0.4%下落し、大騒動で年を終えた。これは、1月20日のトランプ大統領就任式を控えた市場の不透明感に加え、12月にFRBがタカ派に傾いたことが市場心理を不安定にしたためだと思われる。

2025年の幕開けにあたり、米ドルは為替市場で「法廷を維持」し続けている。次期政権による潜在的なインフレ政策を背景に、FRBが利下げを継続できるかどうかが疑問視されているため、国債利回りと米ドルは上昇し、堅調な足取りで2025年を迎えることになった。ドル指数(DXY)は、減税や規制緩和といった成長促進、ひいてはインフレ促進政策への期待に支えられ、また貿易戦争の可能性もあり、FRBが金利をより中立的な設定に戻す能力を阻害する可能性があるため、利回り格差がドル高に有利な状況で北への地歩を固め続けている。DXYは2025年に108.50付近で取引され、軟調な経済指標が現在のタカ派的なFRBに対する市場の期待を変えない限り、110レベルが目先のターゲットになる可能性がある。

新年早々、米ドル高が続く中、金は引き続き低迷している。木曜日のアジア取引時間中、スポット価格は2622ドル近辺で取引されており、米ドルと国債利回りの上昇により、貴金属にとって重要な利益を得ることは難しい状況となっている。今週のスポット金の注目すべき主要レベルとしては、2594ドルの手前の2609ドルが緩やかなサポートとなっている。上値では、2650ドルへの道を開くには、2635ドルの抵抗をクリアする必要がある。安全資産の流れが回復しない限り、金は米ドルが一歩後退することに依存する可能性がある。

原油価格は年初に近い水準で2024年を終えたが、12月に入ってからは堅調に推移している。米ドル高(米ドル以外の通貨を保有する人々にとっては原油の購入価格が高くなる)にもかかわらず、WTI原油価格はこの1ヵ月で約4.8%上昇した。OPECの減産延期が、ドル高による原油価格への影響を乗り切るのに役立っているほか、2025年の中国による景気刺激策への期待もある。木曜日、米国産原油は71.73ドルで取引され、70.97ドルと70.33ドルがサポート、72.10ドルと72.55ドルがレジスタンスとなった。

今週の経済指標は、米失業保険申請件数と米原油在庫、そして米ISM製造業PMIに注目したい。米製造業PMIは2024年を通して低水準で推移しており、金曜日に発表される今回も50を下回る数値(50の水準が景気拡大と縮小の分かれ目となる)が予想される。米雇用統計や製造業景況感が軟調な場合、米ドルの勢いが弱まる可能性がある。

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