日々の市場分析

週明けの市場は「通常通り」に戻る

2023年6月28日

週初めの慌ただしさから一転、世界の株式相場は通常通りに戻った。市場は、成長に関して差し迫った「ハードランディング」の兆候を示していない米国の経済指標から、いくらかの安心感を得ている。米住宅販売データ、消費者信頼感、耐久消費財のデータはすべて、経済についてかなりきれいな絵を描いている。

しかし、データが引き続き経済の堅調さを反映するものであれば、金融市場が再び金利への影響を懸念し始めるのはそう先のことではないだろう。FOMCの年末までの金利見通しと、市場が期待する金利水準との間には、依然として乖離がある。データが上向き傾向を続ければ、市場はFOMCの年内2回の追加利上げ予測を不承不承受け入れざるを得なくなるかもしれない。

成長見通しに関する中国首相のコメントは、それなりに建設的だった。しかし、「口は災いの元」ということわざがあるように、トレーダーは世界第2位の経済大国の苦境に対処するためのPBOCの具体的な措置を待っている。原油は中国の需要に非常に敏感であるため、李強のコメントから支持を得ることはできなかった。金利が上昇する中、原油が上昇に転じることは、控えめに言っても非常に難しい。

地政学的緊張を背景に週初に上昇した金は、株式市場の好ムードや米国債利回りの上昇を受けて上げ幅を縮小した。米連邦公開市場委員会(FOMC)の金利先高観測に後押しされ、利回りは高止まりしており、中央銀行がタカ派的な現在の環境では金の魅力に水を差している。貴金属は今のところ心理的な水準である1900米ドルの上方を維持しているが、マクロ指標がさらなる金融引き締めを支持し続ければ、この水準が試される可能性がある。

オージー・ドルは、最新の消費者物価指数(CPI)発表後に急落した。5月の消費者物価指数は5.6%となり、前回の6.8%からインフレ水準がやや冷え込んでいることが示された。最近のRBAの利上げ決定が僅かなものであったことを考えると、このCPIの南下は7月の利上げ一時停止の根拠となるだろう。これを受け、豪ドル相場は金利見通しの見直しにより約半センチ下落した。一方、オーストラリア株は消費者物価指数(CPI)の低下を好感し、ASX200は1日続伸した。

次に注目されるのはポルトガルで、欧州中央銀行フォーラムでのFOMC、ECB、BOE、BOJの各議長の講演が予定されている。FOMC、ECB、BOEからのメッセージにより、金利上昇への道筋が再確認されれば、月末(および四半期)に向けてのリスク回避につながる可能性がある。

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