世界の株式市場が続伸している。景気の「ハードランディング」の兆しが見えない中、市場は元気だ。FRBが金利のピークに近づいているように見え、企業業績もこれまでのところ好調であることから、最近のリスク資産は好調に推移している。
今年NASDAQの株価が大きく上昇したことを考えると、大手ハイテク企業のバリュエーションは注目すべきだろう。しかし、これまでのところ、2023年は金融が制限的な状況にあるにもかかわらず、企業業績に警鐘は鳴らされていない。しかし、シャンパンのコルクを開けすぎる前に、特に消費者セクターの弱さが懸念されるため、残りの決算シーズンの展開を見守るのが賢明だろう。
最新の米小売売上高は低水準にとどまったが、これによってムードが和らぐことはほとんどなかった。どちらかといえば、FRBによる「あと1回で終了」という見方が強まっただろう。しかし、コアの数値はヘッドラインの小売売上高よりも底堅さを見せた。いずれにせよ、米ドルは最近の低迷から立ち直ろうとしている。DXYは100ドル台に戻したが、依然として厳しい状況は続いており、FRBによる2回目の利上げが年末までの間に再び検討されるような出来事が起こらない限り、この状況は続くだろう。
ドルの低迷は、金が最近の上昇を固めるのに理想的な条件を作り出している。貴金属は1985米ドル付近のレジスタンスの下に位置しており、グリーンバックが近いうちに調子を取り戻さない限り、2,000米ドル台に突入する準備が整っているようだ。その他では、原油が米ドル安と市場のリスク選好の高まりを最大限に利用している。原油は先週から上昇を続けているが、今週発表された経済指標はあまり芳しくなく、中国に起因する懸念が残っている。
本日、米ドルが穏やかに上昇し、DXYが100に戻ったことが、AUDUSDレートが0.68のハンドルを下回る要因となった。オージードルはまた、今週発表された中国のマクロ経済指標や、世界第2位の経済大国の個人消費を押し上げようと発表された穏やかな施策の影響をまだ感じているようだ。その他の通貨では、ユーロとポンドが最近の対米ドルでの上昇を受け、買われ過ぎの兆しを見せており、両通貨とも高値から後退している。
今後、米住宅着工件数が注目される(米国時間水曜日発表)。そしてもちろん、テスラ、ネットフリックス、ゴールドマン・サックスなどの企業決算シーズンも続く。投資家たちは、決算シーズンが進むにつれて、過大評価の傾向が続くかどうかを注意深く見守るだろう。しかし、これまでのところ、企業決算に悪いニュースがないことは、リスク資産買いの継続に青信号を灯している。
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