日々の市場分析

トレーダー、今後の米インフレ率に注目

2023年4月13日

今週も、トレーダーが読み解くべき経済データには事欠かない。インフレは依然として市場の主要テーマであるため、今週発表される米消費者物価指数(CPI)と米消費者物価指数(PPI)は、5月のFRBによる25bpの追加利上げを事実上決定する可能性がある。特に、これらの主要なインフレ指標で上振れのサプライズがあればなおさらだ。そのため、トレーダーはインフレ・データが予想を上回る可能性を警戒しており、今週の重要なマクロ・データを前に、現在のポジティブな市場心理がより慎重な方向に転じても不思議ではない。

先週のNFPデータでは、米国の労働市場にまだ余力があることが確認された。5月にFRBが利上げに踏み切るとの見方が市場のコンセンサスとなりつつある一方で、今年後半に目を向けると、状況はより不透明になっている。市場はFRBが年内にも利下げに転じると予想しているが、FOMC側は今のところ、それがFRBの意図であることを示唆していない。誰の水晶玉(トレーダーかFOMCか)が正しかったかは時間が解決してくれるだろうが、いずれにせよ、この金利期待の乖離は、先行き不透明な経済情勢を反映している。

今後のCPIとPPIのデータに対する米国債利回りの反応は、米ドルの方向性だけでなく、金の方向性も決定する可能性がある。インフレヘッジとして金は依然として買われているが、ドル高が示唆されれば、貴金属の魅力は少なくとも一時的に低下する可能性がある(オフショア投資家にとって購入コストが高くなるため)。しかし、当分の間、金は心理的な水準である2,000米ドルの上で落ち着いている。

IMFによる世界経済の成長率引き下げは、原油価格の下落にはほとんど影響せず、現在の高水準を維持している。WTI価格は、IMFのニュースにもかかわらず、また中国からの強い経済指標の発表がないにもかかわらず、80米ドル台を維持している。

また、先週0.67米ドル台に乗せることができなかった豪ドルは、再び下落圧力に直面している。今日の豪ドル相場は、木曜日に予定されている地元雇用統計を前に、0.6650米ドル付近で推移している。金や鉄鉱石の水準が上昇しているにもかかわらず、オージーは、米ドルだけでなく、ユーロやポンドと比較すると、利回り期待もあり、多くの買いを集めるのに苦労している。

水曜日のアジア市場では、米国のインフレ統計を控えているにもかかわらず、トレーダーは総じて明るいムードに包まれ、ASX200と日経平均は上昇した。しかし、今週発表される米国のインフレ指標が重要であり、政策に影響を与える可能性があることから、この浮かれたムードには警戒感も含まれていると言える。

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