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米国のインフレ率は上昇に転じる

2024年3月13日

米国の2月消費者物価指数(CPI)が発表された。コアCPIは予想の0.3%上昇に対し0.4%上昇、ヘッドラインCPIは0.4%上昇と予想と一致した。

最新の米消費者物価指数(USCPI)の発表後、米国株と債券利回りがともに上昇したことは、各市場でこのデータに対する解釈が異なっていることを示している。株式市場は、1月のデータから0.1%上昇したとはいえ、ヘッドラインCPIが予想通りであったことに注目したようだ。一方、国債市場は、食品とエネルギーコストを除いたコアデータに注目した。その結果、株式市場はFRBが利下げに踏み切るかどうかについては、今回のインフレ・データで針が変わるとは考えていないようだ。一方、債券市場は、インフレ率が上昇している現在、米国の利回り水準はもう少し長く続く可能性があると見ているのかもしれない。

消費者物価指数の発表後、10年債利回りが5ベーシスポイント上昇したことで、金価格は売り圧力にさらされた。金はここ数週間で急騰し、記録的な高値を付けていたが、CPI発表による債券利回りの上昇は、トレーダーに貴金属のロングポジションを利食いする理由を与えた。金の現物取引は約1%下落した。しかし、債券利回りがもう一段上昇すれば、2134ドルが金のサポートとなる可能性がある。そのため、金は直近の高値からさらに下げ幅を縮小する余地があるものの、2024年後半のFOMCでの利下げ観測が変わらなければ、上値は2200ドルレベル以上の可能性が残っている。

また、当面の金相場に影響を与えそうなのが米ドル指数(DXY)である。米ドルは2月の消費者物価指数(CPI)のデータを受けて上昇の動きは鈍かったが、DXYはまだ103以下の水準で取引されている(水曜朝のアジア取引時間時点)。FRBが予想する金融緩和(おそらく6月頃から)にトレーダーが注目しているため、米ドルは先週中に主要通貨に対して地歩を固めた。円は注目すべき上昇要因であり、日銀がいつマイナス金利政策を終了させるかに影響を与える可能性があるため、今後予定されている春の賃金交渉(通称「春闘」)に注目が集まっている。そのため、今後の賃金交渉と日銀会合を考慮すると、米ドル円レートは3月中も注目される可能性がある。USDJPYレートは今月これまでに2%下落している。

今後の見通しとしては、2月の米消費者物価指数(CPI)は発表されたものの、木曜日にはPPIが発表される。

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